ビターな彼氏の甘い誘惑

「・・・だから?」

「僕のミスです。
 きちんと、確認しておけばーー」

「いえ、俺が最終チェックを怠ったんです。」

「いや。最終的に部長に持って行ったのは俺なのでーー」



ふぅ。

一瞬ため息をついて、

「うるさい。」

静かな低い声で呉羽部長は一括した。


「・・・犯人を求めているわけではない。
 このミスの処理はどうするのかと聞いている。」


「は・・はいっ。
 朝一番に、連絡して確認をとりますっ。」

「・・・なら
 最善を尽くせ。」

不機嫌そうに、
呉羽部長は
何枚かの書類を頭を下げた社員に渡す。




うわぁ。
やっぱり怖いよ。
威圧的~。

あんなに笑ってたのが嘘みたい。


私は気が付かれないようにそーーーっと
営業部を通り過ぎた。

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