ビターな彼氏の甘い誘惑


静かな触れるだけのキス。

「なっ。何するんですかっ!!」

油断したぁっ!!!

部長は、「何するって・・・キス?」
私の頭を撫でながら、
そして、
ニヤリと口角だけ上げて
呉羽部長は笑った。


「ふぅん。
 グロスをつけなかったんだ?」



耳元で、ささやいた。



うわぁっ。
体が熱くなるのが解る。


なんだか、
お腹のあたりから、じんわりと顔にかけて頭から抜けるように
熱く、はずかしぃっ。

「別にっ!!部長の為じゃーーー。」

「あはは。
 そんな真っ赤な顔して否定されても、
 俺、うれしいだけだから。」

「うれしいって・・・」


本気なのか、遊んでいるだけなのか、
解らなくなる。

あまり、話したことのない部下を
からかって、楽しんでいるんだろうか。

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