冷たいアイツ
次の授業は、席替えだった。

「そろそろ席を変えたいと思います」



クラスのあちこちで、やったー! とか
えぇー!!  とかいろいろ言ってる。


ってか、やるんなら早くやって。



くじ引きにしたいと思います。
って担任。


別に何でも良くない??
回ってきたくじを引きながら思う。


「36」

一番後ろじゃ~ん!!
あたしって運いい!!


席移動になって、急いで席を移す。
日当たりが良くて、しかも
外がよく見える。


超特等席!!


――ガタッ


隣で、誰かが座る音がした。

フッと隣を見ると…
あの、小平武がいた。


「よろしく」

あたしに気づいて、小平があたしに
挨拶。

「あー、よろしく」


あたしも無愛想に挨拶。



もっと素直になればいいのに。
あたしも、小平も。


わかる。
この人は同じだって。
あたしと同じだって、分かるんだ。




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