冷たいアイツ
朝、いつもの様に、篠と話していた。


タケは、毎日来るのが遅くて、チャイムのなるギリギリの時間にしか来なかった。





あたし達は、毎日タケを迎えに行った。


もちろん、学校から、途中まで歩いてきているタケを。





篠はこの日、妙にテンションが高かった。





「「ターケー!!」」


あたし達はいつも通り二人でタケを呼ぶ。
曲がり角があって、まだタケは見えないんだけど。


篠が走り出した。

あたしもそれに着いていく。




十字路に差し掛かって、あたし達は一度止まって、車が来ないことを確認。





篠が、曲がろうとした。

その時――――……





「篠ッッ!!」






―――ドンッ!!!!!!!!




鈍い音がした。


体中に走る激しい痛みがあたしを襲って…



「えっ!?!?渉??…渉!!」



篠があたしを一生懸命ゆすっているのは分かった。





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