冷たいアイツ
渉said
さっきから、周りにいる女子がうっとおしい。
あたしの周りでギャーギャー騒いで、どこの動物園かと思う。
あたし、至って大人しくしているが、最後の一言でぶち切れた。
「嫌だね。早く帰れっての」
ブチッ!
あたしは、頭の血管が切れた。
―――ダンッ!!!!
「いい加減にしろよ」
あたしは低い声で呟く。
「はぁ!?」
「いい加減にしろっつってんの」
あたしは、前の方にいた女子達をにらみ、低い声で呟いた。
「目障りなんだよね。そんなに騒ぎたいの??
なら遊園地でも行って来いよ。
それとも、鳴き足りない??だったら動物園でも行って、サルの檻に入ってきな」
あたしは、フッと笑った。
「なっ…ふざけんな」
「調子にのんな!!」
女子達は、あたしに向かってまた叫ぶ。
その瞬間、頬に痛みが走った。
平手打ちを直にくらったんだ…。
「調子のってると、痛いよ」
一人があたしを見下ろして言った。