『冴えない夜も二人で…』
「先輩…課長に刃向って大丈夫ですか?」彼は私の事を本気で心配そうに見ている
まぁー確かに今よりも尚一層、仕事にミスが無いように気を付けなければならないかも知れないし、チクチク嫌味も言われる事も覚悟しないといけないなぁーとは思ったけど…
心配してくれる彼の優しさに絆(ほだ)されたのか?
それとも悪い酒のせいで酔ったのか?
今まで誰にも話した事の無い内容を喋り出した私
「私ねー会社のデスクの引き出しの中に日付だけが未記入の『退職願』を入れてあるの
『もうここまでにしよう』と自分が思えたらいつでも提出できるようにね…」
決していい加減な仕事をしているつもりもないし、これからもするつもりは無い
でも気分転換が上手い方でもない私は常にストレスによる胃の痛みを感じながら仕事をしている
体を壊してまでも続ける価値が今の仕事にあるのか?常に自問しながら…