『冴えない夜も二人で…』
「先輩まだ他にも秘密にしてることがありますよね?」彼は私にそう言ったのだ
秘密にしていることなんて山ほどある。
彼が言っている秘密が何の事を指すのか?
全く見当が付かないだけ!
「先輩、気分転換が上手くないって言っていたけど…
最近は上手く気分転換出来ているように見えますよ、違いますか?」
そう言われて『ドキッ!』とした…
確かに私は最近とても良い気分転換の方法を手に入れたから
でもその事を誰にも話した事はない。
それは親友にさえ言っていない私の秘密だから
「何のことだか?さっぱり分かりませんが…」
目を泳がせながら白々しくそう言ってみる、一体彼は何を掴んでいるというのだろうか?
「俺の苗字に関係することです。」
『ぶほっ』思いも寄らなかった彼の言葉に飲み掛けていたビールにむせる。