私の王子様
外に出てパラソルのある席に座る。


夕方だからさすがに他に座っている人はいない。


少しの沈黙のあと、タロウが話始めた。


「…ハルカ」


「ん?」


「俺とアイツ…どっちのこと信じる?」


「え…急にどうしたの?」

「…」


またタロウは黙り込んでしまった。


迷っているように見えた。


そういえば…


会う度にタロウの顔色が少しずつ悪くなっている気がする。


…なんで…?
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