私の王子様


「…見て欲しいものがあるんだ」


そういってタロウは、いきなりシャツのボタンを外し始めた。


「ちょ、ちょっと!何するつもり!?こんなとこで…」


あたしは顔を真っ赤にしながら、焦ってタロウを止めようとした。


だけど……


はだけたシャツの胸元に、無数の傷があるのをあたしは見てしまった…。


タロウの手が震えていた。

「…タロウ…。もう、いいよ。ボタン…戻して?」


タロウは小さく頷き、シャツのボタンを閉め始めた。

「…」


「タロウ…。その傷は…?」


タロウはあたしの目を見つめて話し出した。


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