私の王子様


大量の犬と余りの騒ぎに近くをパトロールしていた警察官が駆け付けた。


「何の騒ぎだ!ん?君は…」


警察官は倒れたマサトを起こした。


犬達はいつの間にか居なくなっていた。


「どういうことだね?」


「その人が…あたしに乱暴しようとして…。」


「もしかして、真行寺マサト君かね。…君が近所の犬を何匹か虐待しているというたれ込みがあったんだが…。目撃情報と背格好が一致するな。…署まで同行してもらおうか」


「な…俺は…」


マサトはよろけながら警察官に連れられてパトカーに乗せられた。


やっと恐怖から解放されたあたしはよろよろと座り込んだ。


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