私の王子様
公園には、あたしとタロウだけが残された。マサトの本性を知ったショックと、怖い目に合ったこと、タロウのこと…
全部がごちゃごちゃになって、あたしは泣き出してしまった。
「ハルカ…怖かったね。」
そういってタロウはあたしを優しく抱きしめた。
温かい…。
タロウが犬ならば、ケータイ持ってないのも、マック食べたことないのも、いまどきの高校生らしくないのも全部頷ける。
何でもっと早く気付いてあげられなかったんだろう…。