私の王子様


おばあさんは立ち上がり、そっと手招きする。


決しておばあさんの表情は明るくない。


あたしは黙っておばあさんの後についていった。


家の1番奥にある部屋の前で立ち止まる…。


その部屋のドアには、可愛らしくあしらわれた木のプレートがかかっていて


”タロウの部屋”


と書かれていた。


ここに…タロウが…。


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