私の王子様
タロウがくれたもの
少しして、おばあさんが、おじいさんを連れて部屋に戻ってきた。
「ハルカちゃん、さっき知らない男の子が…”お世話になりました”って…もしかして…?」
あたしは冷たくなったタロウの体を撫でながら頷いた。
タロウはもうここにはいない。
遠い遠いところへ行ってしまった…。
悲しくて、悲しくて…その日あたしは涙が枯れるまで泣き続けた。