私の王子様


「あっ!そうそう。今週の土曜日だけは何があっても絶対出てこないでよ。」


「土曜日何かあるの?」


「西校生と合コンなんだから♪」


「合コンて何?うまいの?」


…素でいってんのかな?


まぁいいや…。


「あたしの"本物"の王子様探し!」


「え…」


タロウは少し悲しそうな顔をした。


…嫌味だったかな?だってあたしが探してる王子様は”タロウ”なんてイケてない名前じゃない。


ジョージとかウィリアムとか…って外人か。


とにかくタロウなんて…浦島太郎じゃないんだから。

「とにかく土曜日はよろしくね。送ってくれてありがとう。それじゃ。」


あたしはタロウの顔を見ずに、さっさと家の中に入ってしまった。


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