私の王子様
「それじゃ…連絡待ってるね」
「は、はい。おやすみなさい」
あぁ、王子が白馬に乗って帰って行く。
あたしは手に握った携番を見つめた。
夢じゃない。
…これって…あたしがOKしたら、彼氏になってくれる?ってこと?
…だけど、元カレのことがあるから決断は慎重にしなくちゃ。
そういえば、タロウ…どうしたかな?…まぁいいか。
今はそれどころじゃない。
あの王子が本物かどうか見極めなくちゃ。
…なんて言いながらも、あたしの心は既に半分以上決まっていた。