私の王子様
エ「おはよ!おっ?元気ないねぇ、彼氏が出来たってのに。黒いオーラ出まくってるよ(笑)」
ヒ「ほ〜うらやましいですね。早速恋の悩みですか!?」
「あんた達のその元気さが羨ましいよ…」
エ「なんだなんだ?お姉さんに話してごらんなさい」
ア「あ!!それよりあの噂…言ったほうがよくない?」
「何?噂って。そういや何で付き合ってること既に知ってるのよ?」
エ「ここは女子高だよ!オトコ関係の噂はすぐ広がるんだから。気をつけな!それよりあんた、変な噂広がっちゃってるよ?」
「え?何」
ヒ「ハルカが西校のイケメンともう一人の謎のイケメンに二股かけてるって!」
それってタロウとマサトのことじゃ…。
さすが女子校…根も葉も無い噂。
「二股なんて!そんなわけないじゃん。大体あたしタロウとなんて付き合ってないし。」
エ「それはもちろん知ってるんだけど…」
ア「噂に尾ひれがついて回っちゃってるわけよ」
ヒ「上級生にまでね。あ゛っ…!」
ヒトミが急に驚いた顔で左手で口を押さえて右手であたしの背後を指差す。
「…何よ?」
気分的に振り返る気力もなかったが、何がいるのか気になり、しぶしぶと振り返る。
ヒトミが指差している教室の入口に目をやると…