西
九時三十分。
ようやく電車が来たようだ。もう学校には間に合わない。
 

普段乗る電車は七時四十二分。降りしきる雪のせいでダイヤがひどく乱れたのだ。

ダイヤ?ダイヤってなんだ。

ごった返す駅の中、飛び交う携帯から発せられる電波、ダイヤ、僕はそんな普段気にも留めないような事を真剣に考え始めようとしていた。
 
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