昼休みが終わり、ずっと奴が言ったことについて考えていた。そして自分が送った内容について。

僕は西幸絵とは話したことがない。

そんな僕が彼女に対して初めて精力的に行動したのは今回の「彼女のお父さん急逝」のトップニュースの報道だった。

しかもその報道は決して事件的なものとしてじゃなく一種のエンターテイメントのニュースとして僕は人に伝えてしまったのだ。

頭の悪い土田でさえ常識的な反応をした。そして奴は遠まわしに言った。

非常識だと。

なぜこんなことをした?

人の死なんてエンターテイメントでも興奮させるものでもない。そんなことわかっている。

しかし僕の頭は正常に働かなかった。

いやそもそもこれはニュースですらないだろう。事件かどうかなんてのも違う。

僕ってこんな人間だったか?
なんであんなにテンションが上がったのかがわからない。

自分の行いをこんなに後悔したのは生まれて初めてだった。

西は四日経って学校に戻ってきた。

彼女は戻ってきてまた綺麗になったように見える。
なぜかまだそんな不謹慎なことを考えていた。

なんか高校生らしくないな、僕は。
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