「え?」

僕が声を張り上げて驚くリアクションを想像していたのだろう。土田は少しあっけにとられた。

しかしこいつはペースを崩さない。

「いやお前だってかわいいと思うだろ!やべぇって!やべぇって!」

それはもちろんわかっている。

しかしやはりこいつは恐ろしい。光の速さでゴールに行きたいようだ。そう考えると僕は少しだけ血管が浮いた。これから西の心を少し、ミリ単位でも動かすのかと。

こんな奴が。まぁでもね・・・
世の中にはいるんだよ。

悪魔が。

「まぁなんか最近西との関わり多いみたいだし、狙いたいんだったら狙ったら。勢いに乗れよ。」

こいつがこういう言い回しに弱いのもわかっている。

「・・・・いくか!!」

「おおぉ俺にはできん事をするなぁお前は」

「大した事ねぇって!いやお前もなんか誰かにアクション起こせよっ」

「無理無理。でもお前どうやって告るん?」

考えなし勢い土田はすごく考えてる風な顔を僕に見せた。

僕はさらっと言った。

「手伝ってやろうか?」

パァァァァっと土星が輝き出した。


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