「ちょ待てって!おい」

後ろを振り向かず土田は止まった。

「このままでいいわけない。そうだろ?」

いつも思うがこいつの歯の浮くようなフレーズの情報源はどこなんだ?
とりあえずめんどくさい奴だな!

「お前だいたい家も知らないだろ!」

「たぶんあそこ・・・だな」
一人で僕にも言わないようにしてぼそっと答えた。

「な、なんで知ってる?」

土田は何も答えない。

「俺は行かないぞ!おい!もう学校も始まる!おいってば!聞けよ!!」



行ってしまった・・・

僕は一人で逃げるように学校に向かった。


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