いけいけ!亜美ちゃん!
柔らかいパンに包まれる、大好きな唐揚げ
たまらない……ジュルッ
まだ、一度も食べれていなかったから、
超ー幸せ!

「ちょっと……あみぃっ」
「なにぃー??うっはぁっウマい♪」
唐揚げパンに夢中で、朱の話しなんて無視。あたしの、唐揚げパンだ誰にもやらん

「そんなにうまいか?」
「うまい!」
「そうか」
…んにしても、パンが。
深山くんの机にあった山盛りのパンは、跡形もなく消えていた。
食べたのかな?…10個ぐらいあったぞ?…あの量を1人で?
計り知れぬ、男子の胃袋。
あ、そーいえば深山くんの下の名前しらないなぁー…

「あのさ、あんたの下の名前って?」
流石に気になる。
だけど、最初に声をあげたのは友人2人たった。

「あみぃっ!知らないのっ!?」
「馬鹿でしょっ!」
え、ぇぇぇぇぇええええええええっ??
何で、あたし2人に怒られてるの?

「…っぷ…珠利だよ」
「んん?」
「名前が珠利だ」
「そっか珠利ねよろしく!」
「よろしく、…お前俺の名前初めてしったのか?」
「えっ?そーだけど?あ、珍しい名前だよね」
「ぷっ…そーだな」
「あみぃの馬鹿」
はいぃぃぃぃぃぃぃいいいっ???
あんただけには言われたくないのだけど?
朱さぁぁん??

「亜美、お馬鹿。」
「え?香奈も?え?なんなの??」
「あみぃ…深山くんっていったら、この学校の赤の王子じゃないか!!」
しらねぇーよ。

「しかも、炎煌(えんこう)の総長様々!あみぃ…ほんと疎いよね」
「うるさい。って…炎煌の?凄いじゃん!」
へぇー…イケメンは名前から違うんだなぁ
凄いと思うわ~とか、思ってたけどまさか族の総長だなんて……。

「…で、お前は?」
「へっ?!私?わたしは、西園 亜美。」
「亜美か、わかった。」
あ、一応2人も紹介した方がいいかな?
2人を見ると『紹介して!』って顔だ。

「あー…で、このデカいのが佐野 朱で、」
「デカいって…よろしく深山君」
「んで、こっちの天使が星名 香奈ね」
「天使止めて……よろしく深山くん」
あたしの、紹介を聞いて『覚えた』と言う深山。
そして、どっから出したのかみたらし団子を食べている。
え?どんだけ食べるの?さっきあんなにパン食べてたよね?
ほんとに計り知れぬ……

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