blue moon
「気悪いから先帰る」

バンッと席を立ち
リカちゃんは
帰ってしまった。

明日から
仕事場で顔を合わせるのが
気まずい。

どうしよう…。

悩みながらも
仕方ないから
店を出て
一人で駅にむかった。


ホームに着くと
リカちゃんがいた。

考えれば
同じ駅へ帰るから
このホームにいるのは
当たり前だ。


すぐ近くにいるのに
リカちゃんは
アタシに背を向けているから
コッチに気づいてない。

しかも
誰かと電話をしている。

基本的にリカちゃんは
声が大きい。

ホームにいるのもあり
いつもより
声が大きい。


だから
電話で話している内容が全て聞こえてきた。
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