blue moon
昔のアタシなら
彼氏にだけグチをこぼして

「オマエは悪くない」

ってなぐさめてもらっていたと思う。


でも今はちがう。

アタシは
強くならなきゃ
いけない。


「列車が到着します。
危険ですので…」

ホーム内に
アナウンスが流れた。

そのアナウンスを聞き
リカちゃんは
電話をきった。

みんな
到着した電車に
乗り込もうとしている。

アタシは
列に並ぼうとしている
リカちゃんの肩をつかんで
引き止めた。


いきおいよくふり返り
おどろいた顔を
している。


「何よ??」

冷静そうに言ったが
確実に動揺している。


"もしかして
電話を聞かれてた?"と
心配しているんだろう。
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