blue moon
車のキズを消してから
大好きなミルクティーを買い
アタシたちは
マンションの下に帰ってきた。

車からおりると
寒さが身にしみた。

寒くなり陽がおちるのも早くなっていたから
もう月が出ている。

「今日は満月だね」

「ホンマやな」

アタシと青夜は
月を見ていた。

「こうゆうのって
何かええなぁ」

アタシに言ったのか
月に言ったのか
わからなかった。

「何がいいの??」

多分アタシに言ったんだろうと思い
きいてみた。

「普通ってええなぁ」

アタシは
青夜の言葉の意味が
よくわからなかった。

「普通に飯食って
普通にみんなと笑えて
普通に月を見て
こんな普通が思い出になるって楽しいなぁ」


「うん」

アタシは
何となく青夜の言いたい事を理解した。
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