blue moon
何度か電話で世間話をしてたとはいえ
職業も住所もほぼ何も
知らない男の車に乗り
少々緊張していた。
会話もせず
高級車のまどから景色をながめていた。
「今日はおとなしいな。気分悪いんか?」
心配そうにアタシの顔をのぞきこもうとした。
「あのね、今日ちょっとイヤな事があったの」
「そっか。
でも、今から元気になるで!」
青夜は
何があったかは聞かないでいてくれた。
「なんで元気になるの?」
「俺が笑わせるから」
期待していたとおり
青夜から
"優しさ"をもらえた。
下心あっての"優しさ"
かもしれないが
どんな形であれ
今のアタシには
青夜の"優しさ"が
泣きそうなくらいうれしい事だった。
どこへ行くわけでもなく車は走りつづけた。
車内には
アタシと青夜の
笑い声だけがひびく。
職業も住所もほぼ何も
知らない男の車に乗り
少々緊張していた。
会話もせず
高級車のまどから景色をながめていた。
「今日はおとなしいな。気分悪いんか?」
心配そうにアタシの顔をのぞきこもうとした。
「あのね、今日ちょっとイヤな事があったの」
「そっか。
でも、今から元気になるで!」
青夜は
何があったかは聞かないでいてくれた。
「なんで元気になるの?」
「俺が笑わせるから」
期待していたとおり
青夜から
"優しさ"をもらえた。
下心あっての"優しさ"
かもしれないが
どんな形であれ
今のアタシには
青夜の"優しさ"が
泣きそうなくらいうれしい事だった。
どこへ行くわけでもなく車は走りつづけた。
車内には
アタシと青夜の
笑い声だけがひびく。