blue moon
「はい!!」

となりから突然聞こえてきた
青夜の声。

電話がかかってきたみたいだ。

「いえ。今みんなと一緒ですよ」

敬語を使っているから
先輩からだと
すぐにわかった。


「ちょっとムリですよ」


「ホンマに今日だけは…」

何か
モメていると気づき
聞き耳をたてた。

「明日はムリですか?」

「ホンマにカンベンして下さい」

きっと
ロクでもない先輩からの電話だ。

イイ先輩は
ムリな事を絶対に言わないのを
アタシは知っている。


「ちょっと待って下さいね」

そう言い
青夜は席を立ち
話の続きをするため外へ出て行ってしまった。


アタシ以外に
そんな青夜に気づいたのが
青夜の親友の
リュウ君だった。
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