blue moon
「アイツな
ホンマにムチャクチャやねん」

だいたいの
ムチャクチャぶりは
想像がついていた。

「ホンマにエラそうに
モノ言うし
めっちゃキライやった」

今は
そこまでエラそうではない。

「でもな
ちゃんと動くねん」

「何に動くの?」

ちょっと身を乗り出してきいてしまった。

「一回
モメ事があった時に
金が必要になって
アイツが全額払って
話つけに行きよった」

「へぇーいくら?」

「中学生には
めっちゃ大金。
50万円!!」

リュウ君は
手をひらきながら
言った。

「やっぱ
俺らは怖いから行きたくないし
逃げようや
みたいな話になって…」

「うん」

リュウ君が
一生懸命に話すから
アタシも
一生懸命聞いていた。
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