blue moon
「俺が一人で行くから
みんなは来んでええ
って言って
一人で行ったんやで」

話を聞いて
胸の奥が
キュンと
ときめいた。

「その時に
俺はコイツに
勝たれへんて思ったわ」

リュウ君は
タバコを消しながら
なつかしがっている。

「青夜
かっこいいね」

「あのアホは
またそれが
ハラ立つねん」

悪口を言いながらも
信頼関係があるのが
よくわかる。

「キミ君も
先輩にシバかれてるのを青夜に助けてもらったから
なついてるしな」

それも初耳だった。

「青夜って正義の味方みたいだよね?」

アタシは
キラキラの笑顔で
リュウ君に
同意を求めた。


「あんな悪人
ほかにおらんで」

リュウ君は
そう言うけど
やっぱり
青夜の事を好きなのが
バレバレだ。
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