blue moon
「信じられへんよな。
でもホンマやから
早よ病院まで来てや」

リュウ君は必死だ。

こんな演技力があるならば
俳優さんになればいいのになぁ
と思った。

「もうだまされないよ」

クールに返した。

「こんな
しょうもないイジワル
せえへんわ」

よっぽどアタシを
だましたいんだろう。

「絶対に引っかからないって青夜に電話しておくね」

最後まで必死な
リュウ君が
面白くなり電話を一方的にきった。


青夜の番号を出し
発信ボタンをおした。

"留守番電話サービスセンターへ…"

留守電に
転送されてしまう。
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