blue moon
「本当ですよ!!
リュウさんが
電話で言っても信用せえへんから家行って連れて来いって」

体中の血液が
早くなる。

耳がキーンとして
ドックンドックン
と鳴る心音しか
聞こえない。

「イヤっっ!!」

キミ君の手を
ふりはらった。

「行かない。
誰の言葉も信じない。
青夜の言葉しか
信じない」

キミ君が一生懸命
何か言っているが
何も聞こえない。

すると
キミ君はどこかに
電話をかけた。

「乃亜さん
電話変わって下さい」

キミ君から電話を渡されて
青夜かもしれない
と思い

「青夜?今どこ?」

と急いで電話に出た。

「乃亜ちゃん。
とりあえず後で行くから待っててくれる?」

青夜の声じゃなく
リュウ君の声だ。
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