blue moon
アタシは
青夜の愛用していた
香水を手にした。

そしてダッシュボードをのぞき
CDを取り出そうと
考えた。

青夜のモノを全て
持ち帰るつもりでいた。

暗くてよく見えなかったが
手に何かがあたった
感触があった。

見ると
キレイにラッピングされていて
プレゼントのように
見えた。

ていねいに
青いリボンをほどき
長細い入れ物を
ひらいてみた。

月の形をした
ネックレスだ。

"乃亜"

と自分の名前はなくても
アタシのモノだという
確信があった。



「乃亜って毎日
月みてるなぁ」

「だって
青夜のこと思い出すんだもん」

「月を見れない日は
思い出さへんの?」

「かもしれなーい」

あの時の
会話がよみがえった。
< 176 / 202 >

この作品をシェア

pagetop