blue moon
店の外に出て
みんなが
それぞれ帰宅しようとしている。

青夜は
アタシを送って行くために
お酒を飲まなかった。

やっぱり
こうゆうところが
"イイ人間"
だと思える。


人の命をうばい
刑務所で何年も過ごしてきた人間とは
思えない。


「キミ君
メチャクチャ
酔っぱらいだね」

「全然平気ッスよ」

そんな会話をしていたら

"オマエなんやねん!"

"シバいたろか??"

怒鳴り声が
聞こえてきた。

青夜の後輩二人が
ケンカをしている。


どんな状況で
そうなったのかも
わからなかった。

周りの子も
ただ見ているだけだ。

青夜も
二人をにらみつけているだけだ。

なんで
誰も止めに入らないのかが
不思議に思えた。

青夜でさえ
見ているだけなんて…。

一般的には止めに入るけど
ココにいるみんなには
みんなのルールがあるんだろうと思った。
< 94 / 202 >

この作品をシェア

pagetop