俺様なアイツのしつけ方。


「クラスどこ? ってか今更だけど、タメだよね?」

「あ、うん。私、1年A組夏野琴羽」

「俺、里見陽斗(サトミアキト)。3人ともE組」

「俺、鈴木尚(スズキナオ)」

「雅一輝(ミヤビカズキ)」


4人で自己紹介が終わると、一輝がそういえば…と陽斗を見た。


「A組っていえば、小宮がいるんじゃね?」

「あぁ、うん」

「……?」


琴羽は、陽斗の雰囲気がかすかに変わったことに気付いた。


「蓮のこと知ってんの?」

「こいつ小宮と同じ中学出身だよ」


尚が教えてくれた。

そうなんだ。


「仲良かったの?」

「それがさあ…」

「尚」


陽斗が冷たい声で尚を止めた。


「あ、わりぃ」

「蓮は中学ん時から有名だったから知ってるだけ。ほら、A組着いたよ」


声が変わる。

尚を止めたあの冷たい声が嘘みたいだ。











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