俺様なアイツのしつけ方。
「今回だけだからな。さっきアンタが呼んでたのに気付かなかったお詫び」
「マジでっ!?」
ぱあっと陽斗の表情が輝く。
「で、どこ?」
「ココと、あとココとココなんだけどさっ」
「…全部じゃん」
指差す場所を見つめ、蓮がため息をつく。
そして、椅子を陽斗の席に向け体ごと向き直ると、ノートを取り出した。
「俺は1回しか言わないからよく聞けよ、ここは…」
「うんうん…」
これが陽斗と蓮の初めての会話だった。
蓮はしっかり要点を抑えているため、教え方もしっかりしていて陽斗はすぐに理解していく。
気が付けば、開始して少ししか経っていないのに全て終わっていた。