俺様なアイツのしつけ方。
迫る文化祭
蓮が陽斗君の彼女を横取りした。
それは嘘?
それとも…━━━。
「おはよ、琴ちゃん」
教室に入ると、比奈と優が近づいてきた。
「おっはよー」
琴羽は2人に笑顔で挨拶を返しながらも、きょろきょろと室内を見渡した。
それに気付いた比奈が、同じように室内を見渡しながら呟く。
「小宮君はまだみたいだね〜」
「!?」
その言葉に動揺する琴羽。
「べ、べべ別にアイツのこと探してたわけじゃ…っ!!」
「あれれ〜?」
「な、なによ…」
慌てた様子の琴羽に、比奈が意地悪そうににやにやしながら詰め寄る。
「ならなんでそんなに動揺してるのかなぁ? それに顔が真っ赤だよぅ?」
「な、なな…っ」
「比奈、やめなさい」
優が呆れたように、琴羽から比奈を離す。
比奈はつまらなそうに頬を膨らませた。
「なにすんのよぅ」
「朝から人をからかうんじゃありません」
「だって琴ちゃんが面白いからぁ」
「面白くなんかないわよ」
失礼な、と息をついて机に向かう。
比奈と優が後に続く。
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