俺様なアイツのしつけ方。

親友

「蓮!!」


学校に向かう途中だったのか制服姿の蓮が、待っていてくれた。

蓮にすがりつく。


「未花がやばいってど-ゆ-こと!?」

「さっき俺のダチから連絡があった。男がうちの学校の制服着た女子生徒を無理やり家に連れてくのを見たらしくて。そいつの彼女がいうには井上未花だって言ってるらしい」

「未花が…!?」

「男の名前は沢柳春也。俺たちとタメで、薬売ったり、裏の仕事結構やってんだ。だから井上がカモになったって考えられる」

「!!」


琴羽が驚愕に目を見開く。


「ど…しよ…、未花…」

「今から連れ戻しに行くぞ。春也の家なら知ってるから」


蓮はそういうと琴羽の手を握った。

もう片方の手で、不安で泣き出しそうな琴羽の頭を撫でる。


「安心しろ。井上は俺が必ず助ける」


その真っ直ぐな瞳に、琴羽は頷いた。

それを見て、駆け出す蓮についていく琴羽。

手はしっかり繋がっていた。


「……っ///」


私、最低かも。

こんな状況なのに、さっき蓮を見てドキドキしてるなんて…。


「……」


琴羽は複雑な気持ちで、蓮の背中を見つめた。











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