俺様なアイツのしつけ方。


「……俺が歩み寄ったところで、あっちが受け付けないっつ-こともあんだよ」

「そんなこ…っ、……!!」


言い返そうとして、蓮の寂しげな表情に気付く。

琴羽は気付いた。




そうだよ。

蓮が不器用なことなんて初めから知ってたじゃんか。

なんのために私がいんの…




「蓮!!」

「…あ?」

「私が最高の文化祭にしてあげるよ!!」

「は?」


満面の笑みを向けられ、居心地が悪そうに目を反らす。

しかし琴羽は蓮の顔を両手で挟んで、無理矢理自分に向けさせた。


「って-なっ!! なにす…」

「覚悟しといてよね」





蓮の本当の姿をみんなは見てないだけなんだよ。

私が蓮を変えてあげるんだから!!










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