俺様なアイツのしつけ方。
「アンタ達子供じゃないんだから」
はぁ、とため息をつく優。
「だって蓮が…!!」
「先に喧嘩売ってきたのはお前」
「むっ…!!」
「はいはい、分かった分かった」
ほかって置くとまた喧嘩が始まりそうなので、再び2人を止める。
…そして、優は琴羽の額にデコピンした。
「…いった!!」
「これでも一応小宮は病み上がりなんだからね、分かってんの?」
「わ、分かってるもんっ」
額をさすりながらむくれる。
…と、蓮がにやっと笑った。
「あぁ、俺なら平気。お粥食ったから」
「お粥…?」
比奈がきょとん、とする。
「小宮君お粥食べるんだぁ」
「ってか、雑炊?…いや、殺人料理?」
「何言ってんの?」
蓮の言葉に、優が訝しげな顔をする。
蓮はちらっと、琴羽を見た。
「!!」
目が合った瞬間、かぁっ…と顔が熱くなってきてばっ、と目を逸らす。
蓮はそっと笑うと、比奈と優を見上げた。
「凶暴猫に看病してもらった」
「「へ?」」
意味が分からない、と顔を見合わせる2人。
蓮は、思いきり自分を睨み付けてくる琴羽にべっと舌を出したのだった。