シンデレラは何ルート?《王子or魔法使い》
「やめないか、テレサ。
恐がっているだろう?」
「…国王!」
「見なさい、この場にいる皆も困惑している。お前が一方的に責め立てても仕方がないのだ。
気持ちはわかるが、まずはクリフ達の話を聞いてあげよう。」
「…わかりましたわ。」
さっきまでの敵対心むき出しの態度が嘘のように、王妃様は大人しく頷いた。
(さすが王様…)
王様もあまりクリフ王子と顔は似ていないけれど、どことなく雰囲気や話し方が王子と重なる。
「恐がらせてすまないね。
王妃も急なことで少し戸惑っているんだ。許してくれ。」
「いえ、そんな…。
私こそ王妃様への大変なご無礼、申し訳ございません。反省しております。」
王様はスタスタと私に近付き、にっこりと微笑んでくれた。
「君の、名前を教えてくれるかな?」