糸を切られたマリオネット
ー今、何時だろうか
外は相変わらず暗いから
昼なのか、夜なのか分からない
ソファで半裸の私を
同じく半裸の彼が絵を描いている
彼にとって鉛筆を走らせることは
呼吸するのと同じことなんだろう
初めてキスをされて
恥ずかしい顔を描かれたのが
あんなに恥ずかしかったのに
半裸の自分は恥ずかしくないのはなぜなのか
「何を考えていますか?」
「色…」
色を塗る彼の手に抱かれのだから
色のない私にも
色がついた気がして
「まだ塗りませんよ」
「…なぜですか?」