17歳─恋のはじまり─
「瑛司!」

「…千紗?おま…大丈夫なのかよ。抜け出して」

「大丈夫、大丈夫。今日どうしたの?瑛司が体育休むなんて珍しいじゃん」

「あー…膝が痛くてさ」

「膝?」



そう言いながら
右膝をさする瑛司に、

あたしはまた首を
傾げた。


「…膝、どうかしたの?」

「んー…身体動かし過ぎて膝痛めたのかも」

「えー、気をつけなよ」

「はは…」



瑛司は確かに身体を
動かすのが好きで。

小さい頃から

バスケやサッカー、
ランニング…何でもやってた。


だから、

ケガをするのは
しょっちゅうで……

この時、
あたしは何も…不自然に思わなかった。
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