17歳─恋のはじまり─
まだ、あたしを
好きだよって言ってくれてるみたいで。


「…っ」


瑛司が居なくなってしまった今、

もう気づいてないフリも
避けることも出来ない。


カタン…


席に着いて

顔を上げるとスマホを弄る
佐々木くんが見えて、


胸が痛くなった。


「皆、揃ってんな。始業式始まる前にこれ配っとくぞー。明日には、持ってこいよ」



いきなり入ってきた担任から
廻ってきたのは

1枚のプリント。


うわっ…
進路調査…

そっか、あたし達
受験生なんだ…


瑛司も、夢があったんだろうな…

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