17歳─恋のはじまり─

3.「報告に行くか」

屋上で佐々木くんと、
気持ちを伝え合った

あの春から季節はあっという間に
冬に変わったある日。


あたしは廊下を走っていた。

早く伝えたくて、
早く見せたくて。

佐々木くんに会いたくて。


「はぁ…はぁ…」


確か今はここに居るはず。

屋上は寒いからと
空き教室に居るって前言ってたし。


「ささささ佐々木くん!」

「!…びっくりした」


空き教室のドアを勢いよく開いて
ビクつく佐々木くんに、

あたしはバッと1枚の紙を広げた。


「見て!受かったの!専門学校!!」

「え、まじ?」


その紙は合格通知。

あたしは興奮気味で
佐々木くんに抱きついた。


「本当!これで夢に近づいたよ!」

「…あー、うん。それはいいんだけど、ひっつき過ぎ」

「!あ、ごめ…//」
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