お見合い結婚


「別に 必死にそんな説明しなくて
いいと思うけど?」


「だよな
確かに・・・そうだよなアハハ」


「そうだよ
会いたいときには連れてくれば?
向こうはあたしが
いとこだって思ってるから
素直だね奈々子さんって」


それを言うとあたしは
チューハイと摘まみを持って


「部屋で寝るわ!
おやすみ」


と 自分の部屋へと移った。


やっぱり間違ってるよ
あたしが ここに居るってこと。


お母さんだって言ってたじゃん
家庭がどうあれ
結婚するのは本人同士だから
気にしないって…
だから 遼平はあたしなんかと
こんな偽装してる場合じゃなくて
奈々子さんとここで
暮らすべきなんだよ。


あんなに素直そうで可愛い子を
騙してる感じで可哀想じゃん。


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