お見合い結婚
あたしとお姉さんの輪は
親密な会話なのに
他の二つの輪は
すごく楽しそう
それが また胸に突き刺さる。
もうそろそろいい時間だからと
〆の料理を頼んだ時だった。
「遅れてごめん」
と 遼平がお店へ来たのだ。
来ないと思ってたから
お姉さんに全て話したのに
なんだか気まずい。
「あれ?由香 浮かない顔してんなぁ~
はぁはぁ~オレが居なかったから
寂しかったのか?」
なんて 顔を除き込んだ。
「も!!!近い!」
と あたしは 両手で
その顔を押し退ける。
「今日のツレの結婚式
良かったわ!結婚ていいなって
つくづく 思ったよ」
「だからね
さっきから披露宴しなさいっ!
話になってたのよ
ねっ!小山さん」
遼平のお母さんが
早速 口に出した。
「オレは別にしても
構わないんだけど
なっ・・・」
あたしを見た。
「段取りして
当日花嫁がすり替わってたら
面白いわね」
嫌みげにお姉さんが言うから
少しドキッとした。