お見合い結婚


あたしたち二人は 少し離れた席へと
場所を移した。


もちろん言い寄るのはあたし


「ねっ!どういうこと?」


「どうって?お見合いじゃないか!
見合いのほかに何がある?」


「なんで?」


「なんでって 由香も
(遼平は あたしのことを由香と呼んでた)
相手が オレだと 知ってきたんだろ!
それでなんで?は 無いんじゃない?」


「知らなかったわよ」


「はぁ?知らないで 見合いすんのか?」


「だって 断るつもりだもん
親に『親の顔立ててくれよ』
って 言われて仕方なかったのよ
だから 相手の写真とか釣書とか
見てないわよ!」


「もし見てたら?」


「来ないわよ!」


「あっそう!
でも 来たのが 由香の運命だな」


「はい?」


来たのがあたしの運命?
何よそれ!!!


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