お見合い結婚
「てか・・・
こんなところでこんな話してないで
部屋へ戻ろう」
もう一度エレベーターに乗った。
【忘れられない】
その言葉がうれしくて
ニヤけてしまうあたし。
「何?」
「遼平があたしのことを好きだなんて
思ってなかったから嬉しい」
「好きだとは言ってない」
「はぁ?
ちゃんと聞いたんだもん
奈々子さんから・・・」
「何を?」
「あたしのことを好きで好きで
たまらないって」
「くそ・・・奈々子のやつ!
それ 聞いててここへ来たのか?
意地の悪い奴だな
試すようなことしやがって!」
「だって あたし
再会してからずーと好きなんだもん」
「よくも テレずにそんなこと
堂々と言えるもんだな」
「だよね」