きっとまた...
好きな人
「いってきまーす」
そんな風に12月の道を歩く
首にはマフラー、いつもより長い
スカート
そして高校の教科書と筆箱と
ケータイとヘッドホンの入ったバック
を持っていつものように
出かけていく。
今年で17歳。
名前は手塚 麻彩(てずか まや)
自分でいうのもなんだけど
すっごい恥ずかしがり屋
17年前お母さんは私を産んで
死んでしまった
生んでくれてありがとう。
大好き♡
なんて思っているうちにもう学校。
ーはぁー
ため息を白い息とともに出す。
ーさみぃー
肩をすぼめて、小走りで校門を抜け
玄関に向かう
そんな時。
『おはよ』
私に話しかけてくるこの声。
幼馴染みの同い年
河浦 聖哉(かわうら せいや)
いつも会うたびに話しかけてくる
まぁはっきりいって面倒くさって
思う。
最近はコイツを相手にしてる場合
じゃないもん
私は今恋をしてるの。
そう一個上の先輩
山田 祐輝(やまだ ゆうき)先輩
とっても優しくて、あったかくて
すんごぃ好き♡
夢だけど、祐輝先輩の彼女に
なりたいって思うなぁ。
かなわないけどね。