奏龍~彼等の守るもの~
「てめぇ。その女嫌がってんだろ!」
………誰?……
誰かの声がして男がすぐにキスをやめた。
「しょ…翔さん!!
す…すすいませんでした!」
ん?男が走って逃げていった。
この人何もんだろ?
いろいろ今考えていたら、
「おい、大丈夫か?」
優しいハスキーな声が聞こえた。
『……大…丈夫…』
「じゃねぇーな。」
……へ?…
「お前震えてるし、泣いてるぞ。」
『えっ…私泣いてる?……』
「とりあえずこれ着とけ。」
彼はこう言って着ていたジャケットをかぶせてくれた。