ラジオドラマ

「!!」


 由良に近づく一歩手前で足元が爆発した。


 地雷だ。


 8は、その恐るべき身体能力を駆使して、爆発が発火する前に一気に後退する。


 さすがは生物兵器。


 その動きは機敏だな・・・。


「今のは?」


 8の質問。


「地雷だよ。」


 由良の答え。


「地雷?」


「罠だよ・・・。」


 言うと、由良は大きくため息をついて、言葉を続ける。


「あのな・・・アサシンが正面突破をするはずないだろう?言っておくが、場所を指定したのが、そっちなら、そっちこそ罠を仕掛けて置けよ。俺の方が驚いたぞ。」


 由良は正直な感想を述べる。


 アサシンは建物に侵入する場合は、建物そのものを武器にする。


 外の荒野を指定されれば、そのフィールド全体を武器にする。


 既に、8は由良の武器の中に入り込んでいる。


 つまり・・・今現在、由良は8を四方八方から、攻撃できる状態なのだ。


 ・・・・・・・・・っていうか、こうならないように、普段は敵のほうもある程度の策を講じるのだが・・・・・・馬鹿なのか?やっぱり?


「そんな戦い方があるなんて、知らなかった。」


 まぁ・・・実践慣れしてないと、こういうことは思いつかないわな・・・。普通・・・。


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